

11月7日は、二十四節気の「立冬」です。暦の上では、この日から冬になります。日本では、寒さが来る前に支度をすること自体が季節の行事です。金沢の兼六園では11月1日から、雪の重みで枝が折れないよう松に縄を張る「雪吊り」が始まります(くわしくは最後の面「今週の名所」)。
とはいえ、秋もまだ続いています。日本の紅葉は山から里へ下りてくるもので、いまは上高地や奥日光が見頃。京都は11月下旬の予想です。奈良では、年に一度だけ宝物を公開する正倉院展が11月9日まで開かれています。
先週の創刊準備号(N. 0)に続き、今週から番号を付けてお届けします。新しく「今週の名所・今週の名品」の面を加えました。名品は、国が指定する240を超える伝統的工芸品から毎週1つずつ。第1回は岩手の南部鉄器の鉄瓶です。
| 11/18–20 | 建築+インテリアWEEKJAPANTEX・アジア・ファニッシング・フェアほか・東京ビッグサイト西ホール | |
| 12/3–4 | 東京レザーフェア第112回・都立産業貿易センター台東館 | |
| 1/27–29 | 国際宝飾展(IJT 2027)ジュエリーの見本市・今回は幕張メッセ | |
| 2/17–19 | スーパーマーケット・トレードショー第61回・食品と小売の見本市・幕張メッセ全館 | |
| 2/24–26 | 東京インターナショナル・ギフト・ショー春2027(第103回)・グルメショー同時開催・東京ビッグサイト |
Yasuoからの一言百貨店は訪日客の免税が支え、ユニクロとUAは気温が下がって秋冬物が動きました。日本の秋冬は、今年も「寒くなってから」売れます。
Yasuoからの一言金利は上がり始めましたが、まだドイツより低い水準です。物価は2%台が続き、日本の買い手は値上げに慣れつつあります。
Yasuoからの一言9月のイタリア人の訪日は航空券高で減りましたが、1人当たりの飲食費は国別で一番。日本でいちばんよく食べているのはイタリア人です。
Yasuoからの一言小売全体は伸びても、衣料・身の回り品は前年割れ。日本の消費者は何でも買うのではなく、選んで買っています。
Yasuoからの一言円建ての金額には円安の分が乗っています。ユーロ建てのイタリアの統計(1〜8月 −0.8%)と並べて読むのがおすすめです。
Yasuoからの一言外面が革のハンドバッグは1〜9月で+17.4%、イタリアが輸入相手国の1位です。革の衣類・ベルト・手袋も+14.6%で1位。かばん全体がほぼ横ばいの中で、革のものだけが伸びています。
Yasuoからの一言椅子と照明は伸び、テーブル・収納は減りました。住まいの小さい日本では、1点で空間が変わるものから入ります。
Yasuoからの一言チーズは+19.9%、コーヒーは+62.9%。パスタは、わずかな差ながらイタリアが中国を抜いて1位になりました。日本の食卓でのイタリアは、ワインの外にも広がっています。
Yasuoからの一言かばん市場は2024年度に+16%と大きく伸び、2025年度は反動で減る予測です。伸びた後の一年が、本当の力の分かれ目です。
Yasuoからの一言11月から電気・ガスの補助が終わり、最低賃金も全国平均で時給1,177円に。日本の作り手のコストは、確実に上がっています。22OTT連合、2027年春闘の基本構想を決定。ベースアップを含む賃上げ「5%以上」を4年連続で掲げ、「6%程度」にも言及。12月初めに正式決定。nippon.com(時事)
22OTT経産省、EVなど環境車の購入補助を1月1日登録分から現行の6〜8割に縮小。EVの上限は125万円から75万円へ。nippon.com(時事)
22OTT政府、暖房需要が増える2027年1〜3月の電気・都市ガス代の補助を検討。大手電力10社の11月の料金は2か月連続で過去最高の見込み。nippon.com(時事)
22OTT福田康夫元首相が90歳で死去(衆院が26日に発表)。2008年の北海道洞爺湖サミットで議長を務めた。nippon.com(時事)
23OTT日銀は29〜30日の会合で、基調的な物価上昇率が2%目標に達したと判断する公算が大きいと時事通信。政策金利は据え置きの見通し。nippon.com(時事)
23OTT政府、船荷証券(B/L)を電子でやり取りできるようにする商法改正案を閣議決定。今国会での成立、2027年度の施行をめざす。nippon.com(時事)
26OTT造船各社、建造量を倍増させる政府目標に向けて設備投資を拡大。官民で決まった投資は9,000億円、総額は1兆円を超える見込み。nippon.com(時事)
27OTTUAゼンセン(繊維・流通など)、2027年春闘で6%(うちベースアップ4%)の賃上げを求める方針案。パートは5%。nippon.com(時事)
27OTT大手生保10社のうち9社が、来年3月末の長期金利を3%以上と予想(下期の運用計画)。低利回りの国債の入れ替えを急ぐ。nippon.com(時事)
28OTT高市首相とメルツ独首相が会談し、経済安全保障とAIなど先端技術の協力で共同宣言。独企業幹部約30人が同行し、覚書33本を結ぶ予定。nippon.com(時事)
28OTT農水省の10月の小売価格調査で鶏卵(10個入り)の全国平均は312円、2003年8月の調査開始以来の最高。輸入牛肉・鶏肉も最高値に並んだ。nippon.com(時事・農水省調査)
28OTTECB参照レートで1ユーロ=175.86円。21日の177.36円から1.50円の円高。欧州中央銀行(ECB)
Yasuoからの一言賃上げは5〜6%、日銀は物価2%の達成を判断する見込み。日本は「物価が動かない時代」から本当に抜け出しつつあります。日本で売る側にとっては、理由を添えて落ち着いて値段の話ができる時期です。出張・滞在に関わる事実だけをまとめました。どちらが正しいかの評価はしておらず、政治の話題は双方の発言をそのまま並べています。

GMOインターネットは21日、外為証拠金(FX)の自動売買用に貸し出していたサーバーへの不正アクセスを公表し、サーバーを停止しました。片山金融相は27日、このサーバーを使う東京の5社が顧客の被害を報告したと述べています。同社は身代金の要求に応じない方針で、27日に顧客のものとみられる情報が公開された後、28日に公開サイトの閉鎖を確認したとしています。警視庁も調べています。nippon.com(時事) 10/28

佐川急便は、荷物の配送状況を調べるサービスへの不正アクセスで、6月21日〜9月30日の送り状にある送り主・届け先の氏名・住所・電話番号など、最大約5,323万件が流出したおそれがあると公表しました。重複が多く、人数とは一致しないとしています。照会サービスは再開しましたが、一部のサービスは当面止まったままです。nippon.com(時事) 10/24

自民党は22日、衆院の比例代表だけを31議席減らす案を示し、28日の9党の実務者協議で国民民主党と日本維新の会が賛成、ほかの野党は反対しました。22日の協議で国民民主の古川元久氏は「我が党が言ってきた主張してきたことが基本的に含まれたのかな」と述べ、公明党の中野洋昌氏は「比例区だけは減らすというふうなことは、そもそもの現行制度のバランスを大きく崩すもの」と述べています。衆院の定数は465で、今国会で成立する可能性があると報じられています。KSB瀬戸内海放送(ANN)/nippon.com(時事) 10/28

台風30号の影響で、JAL・ANAなど6社は23日に137便、24日に69便を欠航しました。24日は羽田・成田・中部・関西と石垣・宮古を結ぶ便や台北線も対象です。西表島では48時間雨量が567ミリでこの地点の最多を更新し、三重県尾鷲市でも24時間で329ミリを観測しました。台風は26日にかけて九州に近づき、温帯低気圧に変わる見込みとされていました。Aviation Wire/nippon.com(時事) 10/24

7月に最大震度7を観測した熊本県の地震から29日で3か月になります。県によると27日時点で1,073人が避難所に残り、住宅の被害は82,223棟(うち全壊・半壊など11,429棟)、仮設住宅に移った人は24日時点で2,685人です。公費による解体は9月に始まりましたが、10月21日時点で終わったのは1棟でした。nippon.com(時事) 10/28

高市首相は23日、ガソリンなど燃料油の補助金の見直しを赤沢経産相に指示し、補助額や出口も含めて柔軟に検討する考えを示しました。自民党は26日、レギュラーの全国平均を1リットル約170円に抑えている基準を12月から毎月約5円ずつ引き上げる案をまとめています。補助はいま1リットル約43円で、地方出張でレンタカーを使うときの燃料代に関わります。nippon.com(時事) 10/26
Yasuoからの一言GMOと佐川急便、1週間で2件のサイバー攻撃。日本の取引先の名前で見慣れないメールが届いたら、急いで返すより、電話で確かめるほうが確かです。





Yasuoからの一言老舗が閉まり、1936年の建物がホテルに生まれ変わる。東京は速く変わりますが、歴史のある建物は残します。年末年始に日本にいる人は、大晦日の終夜運転が使えます。
Yasuoの見方日本で最初の1店を、路面ではなく百貨店の中に開くブランドは多い。百貨店の客の信頼を借りて始めるのが、日本での近道だからです。




Yasuoからの一言スキャパレリ、フェンディ・カーサ、ニトリ。大阪と東京には、ラグジュアリーも大型の家具も集まります。イタリアのブランドが日本の客に届く道は、百貨店と住まいを通ることが増えています。





Yasuoからの一言トヨタが座席の端革でバッグを作る。日本では、素材を最後の一片までどう使うかが評価されます。日本のブーツにイタリアのソール。イタリアの部材にも出番があります。




Yasuoからの一言10月末から11月初めの東京は、家具とデザインの展示が続きます。日本の客は生地・金具・蝶番を手で確かめたがります。カタログより、手に取れるサンプルです。



Yasuoからの一言武雄で400年続く叩きの焼き物から、折り曲げたアルミの壁まで。日本では伝統と新しい技術が同じページに並びます。表面材を作るイタリアの会社にとっての鍵は、加工のディテールです。





Yasuoからの一言DESIGNARTは、東京にとってのフオーリサローネ。規模は小さめです。サローネの新作は数か月遅れて日本に届きます。すべての起点は、いまもミラノです。




Yasuoからの一言料理マスターズの7人のうち3人がイタリア料理のシェフ、イタリアフェアは3,700店。日本でイタリア料理はもう珍しいものではなく、日常の料理です。作り手の課題は、すでに満杯の棚で目に留まることです。
日本では、大事なことは会議の場で初めて話し合うのではなく、その前に関係する人へ一人ずつ説明して了解を得ておきます。これを「根回し」と呼びます。もとは木を植え替える前に根の周りを切って、新しい根を出させておく園芸の言葉です。
会議は、根回しで固まったことを確かめる場になりがちです。新しい提案は、会議の前に担当者へ資料を渡し、社内で回してもらう時間を見ておくと進みやすくなります。
「検討」は辞書では「よく調べ考えること」。日本の取引先が「検討します」「前向きに検討します」と言ったとき、それはまだ決定ではありません。その場で断らないための丁寧な言い方として使われることもあります。
返事を待つだけにせず、「いつごろお返事をいただけますか」「判断に足りない資料はありますか」と、期日と次の一歩をその場で聞いておくと、話が止まりません。

日本語の「納期」は、品物を「納める」期日、つまり相手の手元に届ける日です。イタリアでいう出荷日(data di spedizione)とは違います。「11月末納期」は、11月末に日本の倉庫や店に着いている、という意味で受け取られます。
船便・航空便・通関の日数を足して、出荷日を逆算して約束してください。遅れそうなときは、分かった時点で早めに知らせるのが日本の作法です。
Yasuoの見方工場には少し前の日付を、日本の取引先には本当の締め切りとその理由を。納期は両側から組み立てると崩れにくくなります。日本の会社どうしの取引では、ひと月分の請求を月末でまとめ(締め)、翌月末に支払う「月末締め・翌月末払い」がよく使われます。前払いや、注文ごとの支払いは一般的ではありません。
国内の中小企業との取引については、2026年1月1日に施行された「取適法」で、受け取った日から60日以内に支払期日を定めることと、手形での支払いの禁止が決まっています。海外との取引は、最初の契約で支払い条件を文字にしておくのが確かです。
Yasuoの見方イタリアの「60 giorni data fattura fine mese」と似ていますが、起点の数え方が違います。見積もりの段階で、締め日と支払日を1行で確かめておくと安心です。
日本の部屋には「上座(かみざ)」と「下座(しもざ)」があります。上座は入口から遠く、床の間や窓に近い、いちばん良い席で、客や目上の人が座ります。入口に近い席は迎える側の若い人が座ります。
日本の会社を訪ねたら、案内されるまで座らずに待つのが無難です。迎える側になったときは、客を奥の席へ案内すると、それだけで心づかいが伝わります。

「お歳暮」は、一年の終わりに、世話になった人へ感謝をこめて贈る品物です。夏の「お中元」と対になる習慣で、会社どうしでも食品や飲み物を贈り合います。もとは盆や正月に食べ物を持ち寄った行事から来ているとされます。
12月に日本の取引先から品物が届いたら、短いお礼の連絡を。イタリアのワインやオリーブオイルは、日本でも喜ばれる贈り物です。
Yasuoからの一言根回し、検討、納期。日本語のこうした言葉には決まった意味があり、こちらの想像と違うことがよくあります。迷ったら、期日と次の一歩を聞いてください。日本の相手はその質問を歓迎します。
奈良・東大寺の正倉院に伝わる宝物を年に一度公開する展覧会。今年は10月24日〜11月9日。聖武天皇が愛用した象牙の碁石、ペルシアの水差しの形を漆で作った「漆胡瓶」、ガラスの「白瑠璃瓶」などが並ぶ。

第39回東京国際映画祭が10月26日〜11月4日の10日間、日比谷・有楽町・丸の内・銀座の映画館で開かれている。アジア最大級の映画祭で、世界の新作の上映と、監督・俳優の舞台あいさつが続く。

フィレンツェのフェラガモ・ミュージアムのコレクションが日伊国交160周年を記念して東京に来る。11月6〜8日はアートウィーク東京にあわせて駐日イタリア大使公邸で招待客向けに、11月9日〜12月22日はフェラガモ銀座本店で一般公開。ウォーホル旧蔵の靴や、草間彌生のドローイングをもとにしたバッグなど。

「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝し合う」国民の祝日。もとは天皇がその年の新しい米を神に供え、自らも食べる「新嘗祭(にいなめさい)」の日で、1948年に今の名前になった。今年は月曜日で、日本は3連休になる。
Yasuoからの一言11月は日本の展覧会の月。今年は日伊の関係160年です。日本の取引先を、食事だけでなく展覧会にも誘ってみる良い機会です。
11月1日の朝、金沢の兼六園で冬支度が始まります。松の枝が雪の重みで折れないよう、柱を立てて縄で枝を吊る「雪吊り」です。最初に手を入れるのは、池のほとりの唐崎松。5本の柱から約800本の縄を張り、傘のような形に仕上げます。
兼六園は、加賀藩を治めた前田家が200年近くかけて形にした庭です。1676年に5代藩主が別荘のまわりを庭にしたのが始まりとされ、1822年に「兼六園」と名付けられました。水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園の一つです。
名前は、中国・宋の書物にある、名園の六つの条件から。広々としている、奥深い、人の手が行き届いている、古びた趣がある、水がある、眺めがよい。ふつうは両立しにくいこの六つを兼ね備える、という意味です。
作業は12月中旬まで続きます。11月3日の文化の日は入園無料です。

岩手県の盛岡と奥州市水沢で作られる鋳物の鉄器です。盛岡では江戸時代の初め、茶の湯を好んだ南部家が京都から釜師を招き、茶の湯の釜を作らせたのが始まりとされます。のちに釜に注ぎ口と持ち手(弦)を付けた「鉄瓶」が生まれました。
鉄瓶で沸かした湯は、まろやかになると言われます。使ううちに内側に付く湯あかが、湯の味をよくするとも。毎日使い続けて育てる道具です。
ヨーロッパでおなじみの色とりどりの鉄のティーポットは、1990年代、フランスの紅茶店の依頼から生まれました。こちらは内側がホーロー加工で、お茶を淹れるための急須。火にかけて湯を沸かす鉄瓶とは別物です。